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Thursday, March 30, 2017

日銀の役割と金融政策

日銀の役割

日銀(日本銀行)の役割はおもに三つあります。

一つ目は、紙幣の発行機関としての役割です。お札を見ると日本銀行券と書いてあります。マネーサプライを増やすという意味では、民間の金融機関も信用創造によってその役割を果たしています。

二つ目は、政府の銀行としての役割です。政府への貸付や国債の引き受け、償還など政府の会計業務を担っています。

三つ目は、民間銀行にとっての銀行という役割です。民間銀行への貸出や準備預金の受入などを行います。民間銀行の取り付け騒ぎ(預金引き出し殺到)が起きた時、日銀は現金通貨を送り、金融危機を未然に防ぎます。銀行の銀行としての役割を持っていることから、中央銀行は最後の貸し手(ラストリゾート)と呼ばれます。

日銀の金融政策

金利政策

公定歩合(日銀が民間銀行に貸し出す際の利子率)を上下させて通貨量を調節させます。

公定歩合を下げると、民間銀行は日銀から借りやすくなります。またそうなると民間銀行は企業や家計に貸し出す際の利子率をさらに下げることができます。つまり公定歩合に連動して住宅のローンなどの利子率が下がるので、消費や投資が加熱します。世の中のカネが流通しやすくなるため、公定歩合を下げることは景気刺激策になります。

逆に景気が加熱しすぎていて、全体的な株価が実質的な評価額を上回るような場合、つまり景気が過熱しているとき日銀は公定歩合を上げます。民間の利子率は上がり消費や投資は全体的に抑えられる傾向になるため、公定歩合の引き上げは景気抑制策となります。

ただし公定歩合はゼロ金利政策により長らく低い水準で横ばいしており、いまでは政策金利としての意味を持っていません。日銀は「1994年に金利自由化が終わり、公定歩合と預金金利の直接的な連動性はなくなった」としています。

現在の日銀の金利政策の中心は無担保コール翌日物などの短期金利となっています。

買いオペ

民間銀行保有の有価証券(株券など)を日銀が買い取ることを買いオペといいます。

これをすることで、民間銀行が保有する現金通貨の量が増えて民間銀行や企業の資金繰りがしやすくなります。不況時に行われます。

売りオペ

売りオペは買いオペの逆で日銀が民間銀行に有価証券を売りつけます。これをすることによって民間銀行から資金を吸い上げて、行き過ぎた景気を抑制することができます。売りオペと買いオペをあわせて公開市場操作といいます。

預金準備率の操作

民間銀行は保有する預金の一定以上の割合を日銀の当座預金に預け入れることを義務付けられています。この制度を準備預金制度といい、その割合を預金準備率といいます。

日銀は、この預金準備率を操作することで現金通貨の量を調節します。不況時には準備率を下げ、民間銀行の資金量が増えるようにし、景気過熱時には準備率を上げ景気の引き締めをはかります。

預金準備率から信用創造される額を求めることもできます。計算式は以下のとおりです。

信用創造される額 = 本源的預金額 × (1 ÷ 預金準備率 ) - 本源的預金額

たとえば日銀がA銀行に一億円の資金を供給し、預金準備率は1%だったとします。

それによって信用創造される額は、

1億円 × 100 - 1億円 = 99億円

となります。信用創造の連鎖の性質によって新たに生み出される預金(すべての銀行で)の合計は99億円となるわけですね。

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