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Thursday, March 30, 2017

貨幣

貨幣

物品貨幣から金属貨幣に

大昔には、お札やコインの代わりに物品貨幣が用いられていました。おもに、布や貝がら、塩などです。文明が発達するにつれて金属貨幣が使われるようになります。

金属貨幣は当初重さでその価値が決められましたが、やがて重さと形(鋳造貨幣)で定義されるようになっていきます。

兌換紙幣

やがて金や銀との交換を前提とした紙幣=「兌換紙幣」が用いられるようになります。

不換紙幣

現在では、一国の中央銀行が通貨の発行量などを管理する管理通貨制度下で不換紙幣(金と交換できない)が流通しています。これによって金融政策の自由度が大幅に増し、景気調整や物価の安定が行われやすくなりました。

参考文献-初歩の経済学

金融機関の種類

ウォール街金融機関にはさまざまなものがあります。

中央銀行

国家の金融制度の中心となる銀行です。預金準備率の調整など民間銀行を制御する力を持っています。日本では日銀(日本銀行)がこれにあたります。

アメリカはFRB(連邦準備制度理事会)。EU(欧州連合)加盟国の中央銀行はECB(欧州中央銀行)で、2004年以降ヨーロッパでは共通通貨としてユーロが使われるようになりました。EU加盟各国の旧中央銀行は現在では通貨主権を失っており、ユーロを発行するだけのものとなっています。

※イギリスはEU加盟国ではあるもののイングランド銀行を中央銀行としています。(通貨はユーロではなくUKポンド)

民間の金融機関

日本では2006年以降、みずほFG(フィナンシャル・グループ)、三井住友FG、三菱東京UFJFGの三大メガバンクが主要な金融グループとなっています。

各都道府県には地方銀行、第二地方銀行があり、市町村段階では信用金庫や信用組合があります。

また銀行だけでなく、証券会社や保険会社、組合も金融機関とみなされます。

政策金融機関

政策金融機関とは、政府が政策の実現のために特殊法人として法律を制定後に設立した金融機関です。出資金のうちの多くは政府から出され、一般的には「政府系金融機関」と呼ばれることが多いです。

政策金融機関には、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、住宅金融支援機構、商工組合中央金庫(商工中金)などがあります。

政策金融機関は民間の金融機関が融資しづらい分野に融資を行います。財政投融資(国が借金などをして原資を集め、融資や投資をする事業)制度を用いて行われます。

機関投資家

上述の金融機関が投資活動を行う場合、個人の投資家と区別するために機関投資家と呼ばれます。

機関投資家は顧客の資金を合わせると莫大な金額を扱うことができる場合があるため(数千億単位)、彼らの動向は株式相場に大きく関係します。

直接金融と間接金融

人々は銀行にお金を預け、銀行は集めたお金で融資を行います。

このように社会の遊休資金を、お金を必要としている人に融通することで経済社会は成り立ち、発展していきます。

金融の世界は非常に厳しく、返済期日を守れず信用を失ってしまうとその後のビジネスはかなり苦しいものとなります。すべての企業は銀行と取引をし、信用を守るために資金繰りを行っています。

企業がお金を融通する方法は、直接金融と間接金融に分けられます。

直接金融

株券や社債を発行して、直接的に資金を集めます。

株券を購入した人が貸し手、発行した側が借り手という格好になるわけです。日本では1980年代から直接金融が盛んになりました。

間接金融

銀行が人々の預金を利用して会社などに融資をする時、貸し手と借り手の間に銀行を挟んでいる形になります。

つまり、貸し手は銀行に預金をしている無数の人々であり、借り手は融資を受ける会社です。銀行はその仲介機能を果たす形で、この融資形態をを間接金融と呼びます。

こういった銀行の業務を金融仲介機能と呼び、戦後の日本ではしばらくの間、間接金融が主流でした。

銀行の役割と破綻 金融危機

銀行がやっていることは、大きく分けて「受信」「与信」「為替」「信用創造」の4つです。銀行の主な利益は貸出金利によって生み出されます。

銀行では”信用”という言葉がお金のような意味で使われます。

  • お金を借りる(預金してもらう)
    =相手に信用してもらう(信用を受ける)
    受信
  • お金を貸す
    =相手を信用する(信用を与える)
    与信

受信業務

上述のとおり、預金の受け入れのことです。

与信業務

上述のとおり、貸し付けや手形割引等の方法でお金を貸すことです。

為替業務

現金を使わずに支払や受取をすることを決済業務といい、債権や債務を振込や送金で決済することを為替業務と呼びます。

信用創造(money creation)

信用創造とは貸付の繰り返しによって預金額が増加する仕組みです。

たとえば、AさんがM銀行に100万円預金します。次にM銀行はBさんに95万円貸し出します。Bさんは借りたお金でCさんに95万円支払います。Cさんは受け取った95万円をP銀行に預金。

このとき預金の総額は、M銀行の100万円とP銀行の95万円を足して195万円となります。Bさんが95万円の負債を負う形になりますが、必ず返済するという信用の元にその95万円は”ある”と想定されます。

こうしてマネーサプライ(現金+預金)が増加していくことを信用創造といいます。このプロセスが無限に続くことで多くの預金と貸付がもたらされることになります。

不良債権

信用創造によってマネーサプライは増加していきますが、それはあくまでも借り手がちゃんと返していくことで成り立ちます。借金の返済が滞っている、あるいは滞りそうな債権を不良債権と呼びますが、不良債権があると銀行も新たな貸付をためらい、信用創造の流れは悪くなります。こうなると景気が悪化し、経済成長も鈍くなります。

銀行の不良債権の割合が高くなると、預金している人々はその銀行の安全性を疑うようになり、預金を引き出そうとします。多くの人が預金引き出しをし、銀行の資金調達が間に合わなくなると(取り付け騒ぎ)、破綻します。破綻した銀行をメインバンクとしていた一般企業の中には資金調達ができなくなり倒産するものもでてきます。(連鎖倒産)

倒産した会社が他の金融機関から融資を受けていた場合、貸し付けていた金融機関は不良債権を抱えることになります。不良債権が増えれば預金者は預金を引き出そうとし・・・

この連鎖の規模が大きくなると、いわゆる金融危機になります。

マネーサプライとハイパワードマネー

マネタリーベース

ハイパワードマネー

ハイパワードマネーとは、「現金通貨+民間金融機関の日銀預け金の合計」です。マネタリーベース、ベースマネーともいいます。

  • 現金通貨=日本銀行券+硬貨
  • 日銀預け金=金融機関の日銀当座預金残高

マネーサプライ

マネーサプライとは、流通している通貨量の規模の指標です。一般法人、個人、地方公共団体、つまり通貨保有主体が保有する通貨量の合計と定義されます。(政府や日銀その他金融機関の保有する預金は含まれません。)

マネーサプライには紙幣や硬貨等の現金通貨のほかに預金も含まれるため、ハイパワードマネーよりはるかに大きくなります。マネーサプライは、ハイパワードマネーが信用創造によって供給されることで増えていきます。

マネーサプライの指標はいくつかに分けられます。M2+CDがよく使われるようです。

  • M1・・・現金通貨+預金(普通預金と当座預金)
  • M2・・・M1+定期預金+外貨預金
  • M2+CD・・・M2+譲渡性預金(他人への譲渡が可能な定期預金。個人が持つことはほとんどない)
  • M3・・・M2+郵便貯金+農協・信用組合などの預貯金・金銭信託
  • M3+CD・・・M3+譲渡性預金

参考文献-初歩の経済学

金融市場の種類

金融市場の種類通貨や金融商品の売買が行われる金融市場にはいくつかの種類があります。

長期金融市場

株式市場や債券市場は長期金融市場と呼ばれます。(資本市場、証券市場とも)

経営方針や業績が悪い企業は、市場参加者から見放され資金を集めるのが難しくなり、株価や社債価格も値下がりします。経営状態がよく、今後のニーズに敏感で優良と思われる企業は株価も上昇し資金を集めやすくなります。

長期金融市場ではこうした選別が行われているといえます。

短期金融市場

短期金融市場には、コール市場・手形市場などがあります。

コール市場

銀行間でお金の貸し借りをする市場です。銀行は一時的にお金が足りない時や、一時的にお金が余っている時に利用します。一日とか一週間とか短期で銀行間の貸し借りが行われ、通常は担保はつけられません。抵当権の設定などに手間がかかりすぎるからです。コール市場での取引は銀行同士の信用があって成り立つといえます。

手形売買市場

手形市場とは、文字通り手形(約束手形)を売買する市場です。

約束手形とは、「お金を○○日後に払いますからこれ持っててください」という紙切れのことです。その場ですぐに支払えない時に手形を振り出します。一見とても便利ですが、半年間に二回手形の不渡り(期日までに支払いできない)を出すと、銀行取引停止処分を受け、倒産に追い込まれます。

優良企業の手形は有価証券として割引されながら売買されます。

外国為替市場

ドルやユーロなど世界各国の通貨の売買がなされる市場です。狭義には為替銀行間での取引が行われる場所として扱われますが、広い意味においては、外国為替証拠金取引-通称FX(foreign exchange)-も含まれるようです。

デリバティブ取引

金融派生商品のことをデリバティブといいます。(derivativeとは派生という意味)

デリバティブを用いた取引をデリバティブ取引と呼びます。

先物取引、オプション取引、スワップ取引などがこれに当たります。

先物取引

先物取引とは、価格が変動する商品の未来の価格を、あらかじめ定めておいた価格で売買する取引です。もともと、価格の変動による損が出すぎないようにある種の保険として始められ、商品の受け渡しを伴う取引でした。現在では商品だけでなく権利を扱うデリバティブ取引が行われています。

たとえば、現時点で3ヵ月後の豆の価格を”1トン50万円”で売り契約を結んでおきます。すると、満期日に価格が”1トン30万円”に暴落していても当初の取り決め価格で売却できるわけです。

10%の証拠金を支払うだけで簡単に取引に参加できますが、最初に必要な金額に比べて大きな損失がでることが多く、難しい取引といわれています。

オプション取引

オプション取引とは、満期日に特定の値段で買う権利・売る権利を売買する取引です。選択権取引と呼ばれ、原資産が株式なら株式オプション、金利なら金利オプションなどといわれます。買う権利をコール、売る権利をプットと呼びます。

たとえば、私がA社の株が上がるだろうと予想したとします。現在株価は150万円で、欲しいが今はカネが足りない。(数ヶ月で作れる) このとき”コール”を選択、オプション料数%を支払います。期日が来て株価は250万円になりました。私は150万円で株を買う権利(コールオプション)を持っているため、150万円で株価250万円の株を買うことができました。

・・・といったイメージです。もし予想に反して株価がかなり下がってしまったら、コールオプションを放棄することもできます。その場合オプション料の分が私の損失になります。

スワップ取引

スワップとは交換するという意味です。決めた条件で一定期間キャッシュフローを交換する取引です。つまり、性格の異なる債権・債務・金利などの受取・支払を取り決めておいた方法で交換するというものです。

スワップ取引は元来外貨を調達する目的で行われる取引です。麻生政権時に、日本はウォン安で苦しんでいた韓国のスワップ限度額を一時的に増額し金融の安定をはかりました。

日銀の役割と金融政策

日銀の役割

日銀(日本銀行)の役割はおもに三つあります。

一つ目は、紙幣の発行機関としての役割です。お札を見ると日本銀行券と書いてあります。マネーサプライを増やすという意味では、民間の金融機関も信用創造によってその役割を果たしています。

二つ目は、政府の銀行としての役割です。政府への貸付や国債の引き受け、償還など政府の会計業務を担っています。

三つ目は、民間銀行にとっての銀行という役割です。民間銀行への貸出や準備預金の受入などを行います。民間銀行の取り付け騒ぎ(預金引き出し殺到)が起きた時、日銀は現金通貨を送り、金融危機を未然に防ぎます。銀行の銀行としての役割を持っていることから、中央銀行は最後の貸し手(ラストリゾート)と呼ばれます。

日銀の金融政策

金利政策

公定歩合(日銀が民間銀行に貸し出す際の利子率)を上下させて通貨量を調節させます。

公定歩合を下げると、民間銀行は日銀から借りやすくなります。またそうなると民間銀行は企業や家計に貸し出す際の利子率をさらに下げることができます。つまり公定歩合に連動して住宅のローンなどの利子率が下がるので、消費や投資が加熱します。世の中のカネが流通しやすくなるため、公定歩合を下げることは景気刺激策になります。

逆に景気が加熱しすぎていて、全体的な株価が実質的な評価額を上回るような場合、つまり景気が過熱しているとき日銀は公定歩合を上げます。民間の利子率は上がり消費や投資は全体的に抑えられる傾向になるため、公定歩合の引き上げは景気抑制策となります。

ただし公定歩合はゼロ金利政策により長らく低い水準で横ばいしており、いまでは政策金利としての意味を持っていません。日銀は「1994年に金利自由化が終わり、公定歩合と預金金利の直接的な連動性はなくなった」としています。

現在の日銀の金利政策の中心は無担保コール翌日物などの短期金利となっています。

買いオペ

民間銀行保有の有価証券(株券など)を日銀が買い取ることを買いオペといいます。

これをすることで、民間銀行が保有する現金通貨の量が増えて民間銀行や企業の資金繰りがしやすくなります。不況時に行われます。

売りオペ

売りオペは買いオペの逆で日銀が民間銀行に有価証券を売りつけます。これをすることによって民間銀行から資金を吸い上げて、行き過ぎた景気を抑制することができます。売りオペと買いオペをあわせて公開市場操作といいます。

預金準備率の操作

民間銀行は保有する預金の一定以上の割合を日銀の当座預金に預け入れることを義務付けられています。この制度を準備預金制度といい、その割合を預金準備率といいます。

日銀は、この預金準備率を操作することで現金通貨の量を調節します。不況時には準備率を下げ、民間銀行の資金量が増えるようにし、景気過熱時には準備率を上げ景気の引き締めをはかります。

預金準備率から信用創造される額を求めることもできます。計算式は以下のとおりです。

信用創造される額 = 本源的預金額 × (1 ÷ 預金準備率 ) - 本源的預金額

たとえば日銀がA銀行に一億円の資金を供給し、預金準備率は1%だったとします。

それによって信用創造される額は、

1億円 × 100 - 1億円 = 99億円

となります。信用創造の連鎖の性質によって新たに生み出される預金(すべての銀行で)の合計は99億円となるわけですね。

金融の自由化と金融ビッグバン

金融ビッグバン日本では1980年代に、個人金融資産の増加や国外との相互依存関係の深まりなどを背景に、金融の自由化が進みました。

10億円以上の定期預金から金利の自由化が始まり、直接金融が盛んになっていきます。もともと戦後の日本では銀行により融資を受ける間接金融が主流だったのですが、企業は新株発行により資本金を増やし、株券に転換できる債権(転換社債)を発行するようになります。

こうした新株の発行を伴う資金調達をエクイティファイナンスといいます。

金利の自由化

金利の規制は戦後の経済成長に貢献しましたが、経済構造の変化に伴い、1970年代後半以降、金利の自由化が進みました。

金融機関ごとの業務の枠の緩和

金融機関は業態ごとに業務が限られていたのですが、証券取引法などの改正により、銀行・証券会社・信託がそれぞれ業態の異なる子会社を設立できるようになりました。

国外の金融機関の参入

外国の金融機関が日本で活動することは規制されていましたが、自由な参入が認められるようになりました。

この流れで欧米の金融機関が東京に支店を持つようになったのですが、このことは都心の地価を高騰させるバブル経済の一因になったとも言われています。

デリバティブの市場の拡大

日本の金融市場の国際化に伴い、取引所でデリバティブが扱われるようになりました。

金融ビッグバン

金融ビッグバンとは、1996~2001年にかけて行われた規模の大きい金融制度の改革のことを指します。東京市場をニューヨークやロンドンのような国際市場とすることを目指して行われました。

第二次橋本内閣が提唱し、改革案の柱は

  • フリー・・・市場原理が機能する自由な市場に
  • フェア・・・透明で公正な市場に
  • グローバル・・・国際的で時代を先取りする市場に

というものでした。いくつかは既に上述していますが、具体的には以下のような感じです。

  • 外為法を改正して、一般企業でも外貨を自由に取引できるようにした。個人でも外貨預金が可能になった。
  • 金融機関の業態ごとの垣根を取り払う方向に進んだ。銀行は証券業務を、証券会社は銀行業務に参入できるようになってきています。保険業界でも、一社で各種保険を取り扱うようになりました。
  • 間接金融⇒直接金融に。 銀行からの融資ではなく、株式や社債による資金調達の方法が盛んになります。個人も、ただ貯金するだけでなく投資信託や株を利用した資産運用を積極的に行うようになってきています。