経済学入門
経済学は、学問というだけあって、言葉のひとつひとつを正確に扱わなければならず、どうしても言い回しが難しくなってしまいます。
しかしほとんどの人にとっては、自分の仕事などに実際に役に立つ経済の仕組みがわかればいいだけであって、正しい論文が書けるようになる必要もなく、経済用語の厳密な定義などどうでもよかったりします。
このサイトでは、どうしても避けては通れない経済学用語や知識は説明し、めんどうなだけで実生活にたいして役立ちそうにない事柄は省きました。
経済学
はじめに、そもそも経済学とはなんなのかということについて解説します。
経済学とは、個人・企業・政府がどういう風に選択、行動し、それによって社会の資源がどのように使われるのかを研究する学問です。
世の中には多くの問題があり、それは経済と密接に結びついています。
私達は経済学というツールを利用することで、たとえば以下のような疑問について深く考察することができるようになります。
- 格差がなぜ広がるのか。広がったのか。
- 日本の自動車メーカーはなぜ成功できたのか。そしてこれからどうなるのか。
- 農業従事者の数や医療従事者の数を決定する要因はなんなのか。
- 国家や社会をよりよくするために、個人はどうすればよいのか。
経済学を学ぶ上で必要になる基本的な概念は、【トレードオフ】【インセンティブ】【交換】【情報】【分配】です。
トレードオフ(trade off)とは、何かを選ぶ時に何かをあきらめなくてはならない、という状態(関係)のことです。響子さんと明美さんのふたりが好きでも、ふたりと結婚することはできません。響子さんと結婚すると決めたなら、明美さんはあきらめなければならない。これがトレードオフです。
あなたが響子さんを選択するとき、なぜ響子さんを選んだのか理由があるはずです。響子さんは、明美さんより優しくて美人で料理がうまいから・・・など。この理由のことを経済学ではインセンティブ(誘因)といいます。
経済学的な考え方を学ぶということは、現在直面しているトレードオフとインセンティブをはっきりさせる(もしくは発見する)方法を学ぶということであり、そしてその結果の意味を明らかにするということです。うまくいけば、経済学は、正しい状況把握と鋭い予測、そしてよりよい判断への助けとなります。
※よりよい結婚相手を見つける助けにもなるかもしれません。
参考文献:入門経済学第3版